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バセドウ病について(32) TSHが正常でFT4が高い場合

バセドウ病に関する血液検査において、FT3、FT4が高い場合は、TSHは抑制され検出されないレベルにまで低下しているのが通常です。

しかし、FT3、FT4が高いのに、TSHが正常か又は高い場合があるようです。

こういうケースについて調べてみたら、『甲状腺疾患の疾病管理テキスト』に記載がありました。

 

甲状腺疾患の疾病管理テキスト

【送料無料】甲状腺疾患の疾病管理テキスト

監修:宮内昭、編集:網野信行、発行:メディカルレビュー社

第1章 甲状腺疾患診断の基礎知識
 実際の診断
 3.専門医に紹介すべき稀な例

 (1)TSH正常~高値、FT4高値

 HAMA(ヒト抗マウスIgG自己抗体)が存在すれば、TSHは高値を示す。
 またT4抗体(T4測定系に干渉するような物質)が存在すれば、FT4も高値となる場合がある。
 その他、元々コンプライアンス不良であったのが、検査前に急に多めに甲状腺ホルモン薬を飲み始めた場合にも起こり得る。
 これらが否定的なら、TSH不適切分泌症候群(SITSH)と診断される。
 この中にはTSH産生腫瘍甲状腺ホルモン不応症が含まれる。
 家族歴の聴取、TRH負荷試験、遺伝子(TRβ1)検査、下垂体MRI検査などを含めた精査が必要である。
 

つまり、FT4が高いのに、いつまでたってもTSHが正常値か高値で、

 「HAMA」がない。
 「T4抗体」もない。 (通常、この2つは検査段階で除外されるようです。)
 甲状腺ホルモン薬(チラーヂンS)を服用していない。

という場合には、

TSH不適切分泌症候群(SITSH)が疑われるので、精密検査が必要なようです。

 

TSH不適切分泌症候群(SITSH)についての参考ページ

 TSH不適切分泌症候群に関するコメント (田尻クリニック)
 SITSH(TSH不適切分泌症候群) ガセビアの沼
 TSH産生下垂体腫瘍の診断の手引き (日本間脳下垂体腫瘍学会)
 下垂体性TSH分泌異常症(公費対象) 難病情報センター
 甲状腺ホルモン不応症 難病情報センター
 甲状腺ホルモン不応症の患者さんのために

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