バセドウ病について(5) こんな医師はダメじゃない?
バセドウ病患者は数百人に一人程度と割りと多いため、これを診察・治療する医師はあまり専門でない方が担当することも必然的に多くなってしまいます。
もしかすると、昔、学校で習った知識だけで我流の診察・治療をしている医師もいるかもしれません。
でも、患者の方は、その医師の治療が正しいのかは判断しにくく、なかなか良くならないとか、薬の副作用が強いとか、いろいろ不満を感じながら治療を続けなければいけないこともあるでしょう。
私も、最初の担当医はあまり信頼できず、病院に行く曜日を変えて医師を変更したら、2人目の先生は丁寧に診察してくれて信頼できる方でした。
同じ病院でも先生によって、診察や治療のやり方は違うこともあるということです。
さて、このような経験から、こんな医師なら替わった方がいいんじゃない?と思うことがらを書いてみます。
【1.薬の副作用を説明しない】
バセドウ病の薬には、蕁麻疹、肝機能障害、無顆粒球症など、いろいろな副作用が出ることがあります。特に、蕁麻疹は20人に一人とよくある副作用で、メルカゾールでは15%に発症するという報告もあります。
また、無顆粒球症は白血球が急激に減少する重大な副作用で、喉の痛みや発熱がある場合は、すぐに医師に相談する必要がありますが、発生頻度は0.1~0.5%と高くはありません。
これらの副作用の説明をしない医師は、薬の使い方が乱暴だと言わざるを得ません。
【2.薬の使い方が適切でない】
日本甲状腺学会が推奨するメルカゾールの処方量は、治療前のFT4が5ng/dl以下の場合は、1日3錠(15mg)から始める、7ng/dl以上の場合は、1日6錠(30mg)から始めるというものです。
でも、以前はFT4の値にかかわらず1日6錠が標準とされてきました。中には、これ以上の処方をする例もあったようです。
そのため、比較的軽症な人も毎日6錠を処方され、かえって蕁麻疹や肝機能障害などの副作用に困っている方も多いと思われます。
常に、新しい情報を入手しようと努力している医師とそうでない医師では、このように薬の使い方にも差が出てしまいます。
【3.投薬開始から2ヶ月以内なのに2週間毎に診察をしない】
1.でも書きましたが、バセドウ病の薬にはいろいろな副作用があり、これらの副作用は投薬開始後、2~3ヶ月以内に発症することが多いということが分かっています。
それを過ぎると、副作用はあまり発症しなくなります。
ですから、投薬開始後2~3ヶ月は2、3週間毎に診察と血液検査を行う必要があるのですが、中には、初診の次を「1ヶ月後に来てください」という医師もいます。
副作用が出た場合は、直ぐに薬の量を減らすとか、蕁麻疹の場合は抗アレルギー剤を投与する等の対処が必要ですので、1ヶ月も間をあけてしまうと処置が遅れることが考えられます。
【4.内分泌内科といっても実は専門は糖尿病】
バセドウ病はホルモンの異常によって発症する病気のため、内分泌内科で診療することが多いのですが、実は内分泌内科の中には専門が糖尿病というところもあります。
糖尿病も「インスリン」というホルモンが関連する病気のため、内分泌内科が担当するのですが、医師によっては糖尿病が専門で、甲状腺はあまり知らないとか、興味がないということも考えられます。
内分泌内科の医師すべてが甲状腺の専門とは限らないということです。
【5.日常生活に対する指導が適切でない】
日常生活に対して、私の最初の担当医は「海草をたべないように」という注意しかしませんでした。
しかし、現在、日本では、無理に海草を抜いた食事をする必要はないし、昆布ダシ文化の日本の食生活で現実的に海草を抜くことはできないというのが主流の考え方です。
「海草を食べないように」はあまり適切な指導とは言えないと思います。
逆に指導しなくてはいけないこと、例えば「タバコは吸わないように」「甲状腺機能が正常化するまでは激しい運動はしないように」「生活リズムを規則正しくするように」等の忠告を行わない医師も親切だとは言えないと思います。
以上が、私の経験から感じた医師の問題点です。
不満があっても医師を変えるということはしにくいかもしれませんが、違う病院に行かなくても、病院に行く曜日を変えるだけで担当医が変わることもありますので、一度試してみても良いかもしれませんよ。
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