バセドウ病について(2) 治療初期に飲む薬の量はFT4で決めるようです
◆ バセドウ病の薬の量、あなたのお医者さんはちゃんと考えてくれていますか?
バセドウ病と診断されると、まず抗甲状腺薬「メルカゾール」が処方されますが、初期投与量(治療開始時の薬の量)があまり検討されずに決められることもあるようです。
というのは、これまでの一般的な治療法では、患者の状態に関係なくメルカゾールを1日6錠(30mg)から開始し、次第に減らしていくというものでした。「メルカゾール」の添付文書にも「初期量1日30mgを3~4回に分割経口投与する」と書いてあるので、仕方ありませんが。
従って、上記ような情報に拠る医師の場合、バセドウ病と診断した時点で、自動的に「メルカゾールを1日6錠(朝、昼、夜各2錠)飲んでください。」とするのですが、最近の研究では1日3錠(15mg)でも6錠と効果が同じ場合があるということが分かってきています。
◆ 何によって薬の量を決めるのか
それは、甲状腺ホルモンの一つである「遊離サイロキシン(FT4)」の治療開始前の値です。FT4は甲状腺に関する血液検査では必ず測定する項目です。
・ FT4 が 5ng/dl以下 の場合は、1日3錠(15mg)でOK。 1日6錠(30mg)の治療効果とほとんど同じで、9割近くが2ヶ月以内にホルモンレベルが正常化します。
・ FT4 が 7ng/dl以上 の場合は、1日6錠必要。 3錠では効果が無くホルモンレベルを下げることはできないようです。
◆ なぜ薬の量を細かく調整するのが良いのか
それは、薬の量によって副作用の発症する確率が異なるためです。
最も多い副作用の一つである蕁麻疹が発症する確率は、1日3錠のときは 6.6% ですが、1日6錠のときは、22.3% と、4倍近く高くなります。
副作用によって薬の服用を中止することになる確率も、1日3錠では 7.3%、1日6錠は 21.5% と約3倍の差があります。
従って、FT4の値が 5ng/dl 以下の人がメルカゾールを1日6錠飲むのは、副作用の発症する確率を高めるだけで、メリットがないと言うことです。
メルカゾールで蕁麻疹を発症した症例 「インターネット医科大学」
◆ 私の場合
実は、私も治療開始前のFT4は、3.0と1日3錠でよい値だったのですが、私の担当医は「1日6錠派」で、FT4を考慮することもなく「朝昼夜各2錠飲んでください」と言いました。
とりあえず、医師の指示に従っていたのですが、服用開始してから16日後に、突然全身にひどい蕁麻疹が発症しました。![]()
病院に行ったら、「皮膚科に行ってください」という、なんともひどい対応だったので自分で勝手に1日4錠に減らしました。
その後、担当医を変えてもらって蕁麻疹の症状を説明すると、「1日4錠のままにしましょう」と、あっさり私の判断を追認しました。
薬を減らしてからは蕁麻疹は出ていません。(一応、皮膚科でもらった抗アレルギー薬「アレジオン」も服用していますが。)
というわけで、服用するメルカゾールの錠数の違いで、副作用のあり、なしを身をもって体験したのでした。
◆ 参考図書
FT4と初期投与量について詳しく知りたい方は、
をご参照ください。
この記事のデータは、すべてこの本を参考にしています。
又は、
![]() |
バセドウ病―正しい治療がわかる本 (EBMシリーズ) 著者:吉岡 成人 |
にも、簡単に記載されています。
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コメント
今週、バセドウ病と診断され、メルカゾールを一日6錠処方されました。副作用がこわく、いろいろネット検索をしていましたら、
ここにたどりつき、明日専門病院に行こうかなと思いはじめました。こちらが、一番詳しいページでした。ありがとうございました。
投稿: はっちゃん | 2010年11月26日 (金) 15時22分
はっちゃんさん、コメントをいただきましてありがとうございます。
バセドウ病は、ほとんどの場合、薬をうまく服用すればコントロールできる疾患です。
私はメルカゾールを服用して1ヶ月程度で症状がなくなりました。
メルカゾールの副作用で一番多いのが蕁麻疹ですが、私の場合、突然発症しました。
最初は脚や腹に小さな赤い発疹ができて「痒いな」と思っていたら
1日後にはにはだんだん広がって、夜寝る頃には全身に蕁麻疹が出てしまいました。
こうなったら、一時服用を中止して蕁麻疹が治まるのを待ってから服用量を減量します。皮膚科で蕁麻疹の薬ももらいましたが。
4錠に減らしたら蕁麻疹は出なくなりました。
専門病院に行かれるということですから、
服用量の管理は適切にされると思いますが、
これから1年半くらいはメルカゾールを服用されることになると思いますので
しばらくはこの病気とお付き合いされると気長に構えられるのが良いかと思います。
それでは、よろしければ、また、ご訪問ください。
投稿: Diary or Notes | 2010年11月27日 (土) 19時35分